
前編では、ホテルの客室清掃として約8年働いているA.T.さんに、実際に感じた「きつさ」や「大変だったこと」についてお話を伺いました。
しかし、それでも仕事を続けてこられたのは、大変なだけではないこの仕事の魅力があるからでした。
後編では、そんなA.T.さんが感じている「客室清掃の仕事の魅力」や「面白さ・楽しさ」、そしてこの仕事に対する想いについてお届けします!
▶前編はこちら:【インタビュー】清掃の仕事ってきつい?客室清掃スタッフが語るリアルー客室清掃歴8年スタッフ
◆ 客室をキレイに仕上げたときの「達成感」は大きなやりがいになっています
――このお仕事の良いところや、面白さについて教えてください!
前半で「すごく散らかっている客室もある」とお話したと思いますが、それをキレイにお掃除して、「やってやったぞ!」と思えるあの瞬間は、とても達成感があります(笑)。
成果が目に見えて分かるのが、この仕事の一番のやりがいであり、面白さでもあると思っています。
――わかります、ビフォーアフターで見える変化って、達成感ありますよね。
そうなんです!あとは、作業に集中していると、気づいたらあっという間に時間が過ぎている点も私にとっては魅力的なポイントです。
だらだら時間を過ごすことがなく、毎回「もうこんな時間!」となるので、「早く仕事終わらないかな…」と思うことがないです。むしろもっと時間がほしいくらいです(笑)。
◆ お客様からの「ひと言」がうれしい
――客室清掃のお仕事をしていて「嬉しかったこと」はありますか?
あります!清掃に入ると、たまにお部屋に手書きのメモが置いてあって、「お部屋がとてもキレイでした」や「気持ちよく過ごせました」など、感謝の気持ちが書いてあることがあるんです。そのときはすごく嬉しい気持ちになります。
あと、チェックアウトの時に直接「ありがとうね」「お疲れ様です」と声をかけてくださるお客様もいらっしゃって、とても励みになりますね。
――お客様の声を直接聞けると嬉しい気持ちになりますよね。ホテルのスタッフの方とも関わることはありますか?
作業中に関わることはあまりありませんが、ホテルの口コミにお掃除のことに関してお褒めの言葉があったら、私たちに伝えてくださるんです。それもとても嬉しく、やりがいに繋がっていますね。
◆ 苦手だったベッドメイキングが、今では“得意分野”に
――前編でベッドメイキングは大変とお話されてましたが、好きな作業でもあるんですよね?
はい!慣れるまでは苦戦しましたけど、いまでは一番得意な作業になりました。
新人の頃、「お客様が部屋に入ってまず目にするのがベッドだから、ここをきれいに整えることが大事だよ」と先輩から教えてもらったんです。それがずっと頭に残っていて、今でも意識してベッドメイキングをしています。
――最初は苦手だったからこそ、今の達成感があるんですね。
そうですね。ピシッとキレイにシーツが張れると、毎回「よしっ!」と思いますし、とても気持ちがいいです。
◆ 自分に合っているからこそ続けられている
――このお仕事を続けられている理由って、どんなところにありますか?
やっぱり一番は、「黙々と作業できる」というこの仕事のスタイルが、自分の性格に合っているからだと思います。
人とずっと話しながらじゃなく、自分のペースで集中できるのがいいんですよね。作業自体は体を使いますけど、精神的には落ち着いて働ける環境だと思います。
◆ 家でも「掃除意識」が上がった…?日常生活への変化
――この仕事を始めてから、日常生活で変化はありましたか?
実は…家でも掃除するようになりました!
もともと家ではそんなに掃除しない派だったんですけど、今は汚れが気になって、自然と体が動いちゃうんですよね。家族もびっくりしてました。職業病かもしれないです(笑)。
◆ 年齢と体力に合わせて、働き方を工夫するようになりました
――体力面では、年齢とともに変化を感じますか?
感じますね…。やっぱり20代の頃とは違います(笑)。当時は勢いで動いていましたが、今は「無理のないペースで丁寧に」というのを心がけてます。
あわてない程度に手を早める、体に負担がかからない動き方を意識する──そんなふうに体と相談しながら続けていくイメージですね。
◆ 「やってみないとわからない」悩んでいる人へ伝えたいこと
――「清掃の仕事に興味があるけど、大変そうで不安…」という方に向けて、メッセージをお願いします!
「清掃の仕事って大変そう」って思われる方も多いと思いますが、そういう人が実際やってみると「意外と大丈夫そう!自分に合ってるかも」となるパターンもあります。
逆に、「自分は向いてそう」と思って始めた人が、やってみたら「ちょっと違ったな」ということもあります。だからこそ、迷っているなら、まずは試してみるのが一番です!
私自身も「大変だな」と思うことはもちろんありますが、それがやりがいに変わって、今もこうして続けられています。
――ありがとうございます。では最後に、これからの仕事への想いを教えてください。
自分の中でずっと大切にしているのは、”初心を忘れないこと”です。
長くやっていると、つい慣れで動いてしまって、基本の手順をおろそかにしてしまうこともあると思うんです。そうなるとミスにもつながりますし、自分自身もモヤモヤしてしまうので…。
だから私は、新人の頃の気持ちを忘れず、これからも一つひとつ丁寧に取り組んでいきたいなと思っています。
――素敵なお話、ありがとうございました!
まとめ|大変さがやりがいに変わることもある
どんな仕事にも、大変だと感じる瞬間はあるものです。
しかし、A.T.さんのようにそれを乗り越え、「やりがい」や「達成感」として捉えられるようになると、仕事はぐっと前向きなものに変わっていきます。
・黙々と作業するのが好き
・達成感を感じられる仕事がしたい
・身体を動かすことは嫌いじゃない
そんな方にとって、客室清掃の仕事は居心地の良い場所になるかもしれません。
少しでも気になる気持ちがあるなら、ぜひ一歩を踏み出してみてください。
弊社では、年齢や経験に関わらず、みなさんの新しい一歩を応援します。