 
					今回は、大好評インタビュー「清掃ってきつい?」シリーズ第2弾、病院清掃編をお届けします!
病院清掃を未経験で始め、約6年間勤務されている40代女性スタッフN.Y.さんに、実際に働いて感じた「きついところ」や「大変だったこと」をじっくり伺いました。
病院清掃の仕事に興味はあるけれど、「きついって聞くけど…本当?」と不安を感じている方は、ぜひ参考にしてみてください!
※記事の写真はすべてイメージであり、実際のインタビュー相手とは異なります。
◆きっかけは、前の職場で見たアルコットの清掃スタッフの姿
――まず、病院清掃のお仕事を始められたきっかけを教えてください。
前職は派遣で事務系のお仕事をしていたんですが、全然自分に合わないなと感じていて。
次は「一人でコツコツ作業する仕事がいいな」と思っていました。
実は、前の会社にアルコットの清掃スタッフさんが来ていて、その方が黙々と丁寧にお掃除をされている姿を見て、「いいなぁ、自分もやってみたい」と思ったんです。
それからアルコットの求人を探していたら、ちょうど病院清掃の募集が出ていたので、思い切って応募したのがきっかけです。
◆実際に働いてみて感じた「きつさ」「大変さ」
――病院清掃を実際にされてみて、「きついな」と思ったことはありましたか?
正直、最初の1〜2か月は身体がきつかったと思います(笑)。
膝を曲げたり、腰をかがめたり、立ったりしゃがんだりの“くっしん運動”が多くて、筋肉痛になる日もありました。
それに、私は腕があまり強くない方なので、モップやタオルでこすり洗いを続けると手が痛くなってくることがありました。
――慣れるまでは、身体の負担を感じやすいかもしれませんね。
はい。仕事に行くときは、毎回スポーツをしに行くような気持ちで乗り越えてました(笑)。
――今も身体のきつさは感じていますか?それとも慣れましたか?
今も大変だなと思うことはありますが、慣れてくると気持ちの面でラクになりますね。
最初の頃より”気疲れ”が減って、体への負担もコントロールできるようになりました。
もともと体を動かすことが好きで、汗をかく仕事も苦にならないタイプなので、それも続けられている理由のひとつだと思います。
◆病院ならではの大変さとは…?

――「病院清掃」だからこその大変さもありましたか?
ありますね。まず意外だったのは、コミュニケーションが必要な場面があることです。
お掃除は「黙々と作業するだけ」というイメージでしたが、実際はそうでもなくて。
病室に入るときは、「お掃除入ってもよろしいですか?」と患者さんに声をかけたり、看護師さんに確認しなければならないことがあったりするんです。
――たしかに、病院では特に声かけや確認は大事ですよね。
そうなんです。
それに、患者さんや医療スタッフの方がいる中で作業を進めるので、常に周りの動きを見て動かなければなりません。
医療行為をされているときは「ここの部屋は後にして、先に別の部屋をやろう」と判断しながら作業を進める必要があるんです。
――なるほど。体力だけでなく、気配りや判断力も必要なんですね。
はい。オフィスや商業施設の清掃でも気配りは必要ですが、病院清掃は“清潔さ”と“安全”が最優先なので、細かいルールや注意点もあります。
でも、その分「自分の仕事が役に立っているんだな」という実感も得られやすく、それがやりがいになっている方も多いんですよ。
◆身体への負担を軽くするために工夫したことは?
――体力的な負担を減らすために、工夫していることはありますか?
中腰の姿勢は腰に負担がかかるので、しっかり腰を落としてしゃがむようにしています。
膝や腰を守るためにサポーターも使っていますよ。
「腰を痛めないようにどう動くか」は、最初のうちに意識しておくといいと思います。
それと、汚れを落とすときは、力任せにこすらないことも意識しています。
たとえば水回りなら、先に洗剤をかけて少し時間をおく。
その間に別の場所を掃除して、汚れがふやけた頃に戻ってくると、軽い力で落ちるんです。
――効率的ですね!
はい(笑)。
あと、全部を完璧に同じようにやろうとすると疲れてしまうので、汚れのひどい場所には時間をかけて、そうでないところは軽く済ませるなど、メリハリをつけて作業しています。
◆「感染対策」不安な気持ちはなかった?
――病院清掃といえば、感染対策も重要ですよね。
はい。もともと意識していましたが、コロナ禍以降は特に意識が高まりました。
作業中はマスクはもちろん、特定の病棟ではフェイスシールドなどの防護具をつけることもありました。
でも、不安や怖さほとんどなかったです。
最初に感染対策の手順をしっかり教えてもらえますし、特に注意が必要な場所は「清掃スタッフの方は入らなくていいですよ」と言われることが多いので、そこは安心でした。
感染対策については、きちんと体制が整っているので、心配しすぎなくても大丈夫だと思いますね。
◆慣れるまでの期間は「だいたい3か月」
――仕事に慣れたと感じたのは、どのくらい経ってからですか?
私は週2〜3日、午前だけの短時間勤務からスタートして、徐々に勤務日数を増やしていったんですが、慣れるまでに3か月くらいかかったと思います。
――慣れたらそれほど大変ではなくなった作業はありますか?
作業の優先順位を決めることですね。
最初は臨機応変な対応ができず時間がかかっていましたが、経験を積むうちに「今日はこの順番で進めた方がスムーズだな」と判断できるようになってきました。
患者さんへの声かけも最初は緊張していましたが、今では自然にできるようになりました。
状況に合わせて「後からまた来よう」と判断できたり、看護師さんに確認したり、瞬時に対応できるようになったのは大きいです。
そうやって段取りできるようになると、作業も時間内に終わらせることができ、達成感も得られやすくなりました!
まとめ|後編では「病院清掃の良いところ」について深掘りします!
今回は、病院清掃の現役スタッフN.Y.さんに、この仕事のリアルな「大変さ」についてお聞きしました。
病院ならではの大変さはありますが、経験を重ねるうちに慣れていき、作業のコツもつかめてくるようです。
次回は後編として、N.Y.さんが病院清掃を6年続けてわかった「やりがい」や「良いところ」をお届けします。
お楽しみに!
 
									 
									 
									 
																			 
																			 
																			