
パートやアルバイトで働く方なら、「年収の壁」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
年収の壁とは、「扶養の範囲内で働くか」「扶養を超えて働くか」を決める際の判断基準となる重要なポイントです。
しかし、ルールが複雑なのもあり、「106万円?130万円?どの壁を意識すればいいの?」と混乱してしまう方も少なくありません。
そんな方に向けて、当社では「年収の壁」についてわかりやすく解説する動画を作成しました。
この記事では、動画の内容を補足しながら、ポイントを押さえて解説していきます。
「扶養の範囲で働くか?扶養から外れて働くか?」と迷っている方にとって、判断のヒントになる内容になっているので、ぜひ参考にしてみてください!
動画でチェック!「年収の壁」とは?
年収の壁とは、ある一定の収入を超えると、税金や社会保険料を支払わなければならない「年収の目安」のことです。
「年収の壁は気になるけれど難しそう…」そんな方のために、当社で制作した説明動画を公開しています。
動画では、103万円、106万円、130万円といった「年収の壁」がそれぞれ何を意味しているのか、なぜその壁が存在するのかを具体的に紹介しています。
年収の壁の種類を押さえておこう!
年収の壁には6つの壁があり、それぞれ「税金に関わる壁」と「社会保険に関わる壁」の2種類に分かれます。
それぞれの壁について、以下で簡単にご紹介します。
【税金に関わる壁:税金の支払いが発生する】
・100万円の壁:住民税が発生する年収のライン(110万円に引き上げ予定)
・160万円の壁:所得税が発生する年収のライン
・150万円の壁/201万円の壁:扶養者(夫など)の「所得控除」に関係する年収のライン
【社会保険に関わる壁:社会保険料の支払いが発生する】
・106万円の壁:勤務先の条件によって、社会保険への加入が義務づけられる年収のライン
・130万円の壁:すべての人が扶養から外れ、自分で社会保険に加入する必要がある年収のライン
「年収の壁」について押さえておくべきポイント
「年収の壁」に関わることで、とくに押さえておくとよいポイントをご紹介します。
①税金に関わる壁のポイント
税金に関わる100万・160万・150万・201万の壁は、少し超えても急に負担が大きくなるわけではないため、必要以上に心配する必要はありません。
ただし、扶養する側の夫が会社から「家族手当」や「扶養手当」などを受け取っている場合は注意が必要です。手当が支給される条件は会社によって異なり、「妻の年収が100万円未満の場合」など細かく条件が決められている場合があります。
気になる方は、夫の勤務先に事前に確認しておきましょう。
②社会保険に関わる壁のポイント
一方で、社会保険に関わる106万・130万の壁は、超えると手取りが大きく減ってしまうので、壁を超えるかどうかは慎重に考える必要があります。
しかし、社会保険に加入することで、将来もらえる年金や、もしものときの保障が手厚くなるなど、メリットが得られることも押さえておくといいでしょう。
③年収の壁のルールは、時代とともに変化する
令和7年度に所得税の壁である「103万円の壁」が「160万円の壁」に引き上げられたように、年収の壁のルールは時代とともに変化していきます。
他にも、社会保険の「106万円の壁」の加入条件や、雇用保険の加入条件など、すでに今後のルール変更が決定しているものもあります。
そのため、変化していく情報を正しく知った上で、将来を見据えた働き方を都度考えることが大切です。
年収の壁のルールにおける今後の展望も把握しておきたい方は、以下の記事で解説動画を紹介しているので、こちらもぜひご覧になってみてください。
まとめ|自分や家族にとって最適な働き方を考えてみよう!
「扶養の範囲内で働くか、扶養から外れて働くか」という選択に、正解・不正解はありません。
大切なのは、年収の壁の正しい知識を身につけて、自分のライフスタイルや家計にとって最適な働き方を選択することです。
・生活費はどのくらい確保したいか?
・将来の年金や保障をどれくらい重視するか?
・現在のライフスタイルに合った働き方は?
上記のようなことを、一度立ち止まって考えてみましょう。
正しい知識があれば、自分に合った働き方のヒントがきっと見つかります。この記事が、みなさんのお役に立てれば幸いです。